たま「さんだる」


◎DISC REVIEW
たまの1990年メジャー第一弾アルバム。「さよなら人類」のヒットで時の人となった彼ら。その奇抜なスタイルや音楽性ばかりが取り沙汰されて、プログレやアヴァンポップに通じる深い音楽性への言及には当時及ばなかった。寺山修司や、夢野久作や、つげ義春にも通じる日本土着の感覚を、アコースティックに、シアトリカル、オカルティックに表現した彼らだが、その演劇性のルーツにクイーンがあったと言っても良いだろう。ミュージックステーションに出演した際に「正月はこたつでボヘミアンラプソディを聴いている」と答えていた。「さよなら人類」や、セカンドアルバム『ひるね』の「かなしいずぼん」等、オペラティックな構成は実にボヘミアンラプソディ的でもある。柳原陽一郎の再合流で再び“4たま”が観たいというのはファンの切実な願い。


 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です